ES細胞は一過性に全能性を獲得する
Embryonic stem
cell potency fluctuates with endogenous retrovirus
activity, Nature (Article), 2012
2細胞期の受精卵は、あらゆる組織に分化する能力を持つ。一方、embryonic stem
(ES)細胞は、胚盤胞の内部細胞塊由来である為、胚の全ての細胞に分化するものの、胎盤を始めとした胚外組織には分化しないと考えられていた。ただ、ご
く稀にES細胞由来の胚外組織が形成される事が知られていたが、あまり踏み込んだ研究はされていなかった。
今回の報告により、ES細胞の一部に、2細胞期の受精卵に特有な遺伝子発現変化を示す細胞が含まれている事が明らかとなった。この変化は一過性であり、ほ
ぼ全てのES細胞は一時的にこの状態になった。また、この状態になったES細胞は、胚外組織への分化能を有していた。